水道水の成分や安全性は?飲みやすくする方法や他の飲料水の選択肢も紹介
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水道水は、人々の生活に欠かせない存在であり、毎日の飲用や調理、洗面など幅広い場面で使われています。しかし、水道水にはどのような成分が含まれているのか、詳しく知っている方は少ないのではないでしょうか。
水源となる川やダムの水は、ろ過や殺菌などの処理を受けたうえで各家庭に供給されますが、その過程でさまざまな成分が混じり合います。
今回は、水道水に含まれる主な成分や水道水の安全性、飲みやすくする方法について詳しく解説します。
水道水に含まれる主な成分

水道水は、単なる「水」ではなく、さまざまな成分を含んでいます。自然由来の成分に加え、浄水処理の過程で加えられる成分もあり、さまざまな成分が組み合わさって家庭に届けられることが特徴です。
含まれる成分の種類や量は、水源や地域によって異なりますが、日本では水質基準に基づいて管理されています。では、水道水に含まれる成分にはどんなものがあるのか、主なものを見ていきましょう。
ミネラル
水道水には、カリウム・マグネシウム・ナトリウム・カルシウムなどのミネラルが含まれています。主に河川水や地下水といった水源に由来する成分です。
ミネラル量には地域差があり、なかでもカルシウムやマグネシウムは硬度の違いとしてあらわれます。日本の水道水は、全体的に軟水が多い傾向です。
塩素
水道水には、殺菌を目的とした「カルキ」と呼ばれる残留塩素が含まれています。独特のにおいや味を感じる原因になることがある成分です。
しかし、残留塩素は水道法によって一定濃度以上を保持することが義務づけられており、菌の増殖を防ぐ役割を果たしています。
トリハロメタン
トリハロメタンは、水中の有機物と塩素が反応することで生成される物質です。「消毒副生成物」とも呼ばれ、日本では水質基準によって濃度の上限が定められています。定期的な検査と適切な管理により、基準値を超えないように運用されていることが特徴です。
PFASや金属など
水道水には、PFAS(有機フッ素化合物)や、古い水道管に使用されている鉛、給水管内部から溶け出す鉄・銅・亜鉛などが含まれる場合があります。基準値や指針値に基づく監視が行われていますが、地域や設備の状態によって差が出ることがあるのも事実です。
引用元
水道水に、臭い(かび臭、金気臭、シンナー臭など)があるのですが、どうしてでしょうか?|北九州市上下水道局
水のにおい|神戸市水道局
水道水はどこからやってくる?

水道水は自然界の水を原水とし、浄水処理を経てそれぞれの家庭へと供給されています。基本的な流れは、雨→川やダム→浄水場→配水管→各家庭です。
浄水場では沈殿・ろ過・消毒など複数の工程を通じて水質が調整され、飲用に適した水として安全に提供されています。
水道水の安全性や健康との関係

上述のように水道水にはさまざまな成分が含まれていることから、気になる成分がある方もいるかもしれません。そこで、水道水はそのまま飲んでも大丈夫なのか、安全面や健康との関係について解説します。
法令で定められた日本の水質基準
日本では、水道に関する各種の法律や省令によって水質基準が設けられています。基準は科学的知見などを踏まえて逐次改正が加えられ、水道事業者は基準に基づく検査を行い、結果を公表しています。
このように、さまざまな成分の含有量の基準値が定められており、そのまま飲めるよう安全性が守られていることが特徴です。自治体によっては、国の基準に加えて独自の規定や指標を設けている場合もあります。
引用元
水道法 | e-Gov 法令検索
水道原水水質保全事業の実施の促進に関する法律 | e-Gov 法令検索
水道水質基準について | 環境省
健康への影響は?
実際のところ、水道水に含まれる有害物質は完全にゼロというわけではありません。
しかし、川やダムといった水源から水道の蛇口をひねって出てくる水になるまでには、浄水処理と厳格な管理により何度もろ過や殺菌の過程をたどっており、基準値の範囲内です。そのため、含有量は安全と考えられる範囲内で、普段の生活での利用において健康を害する可能性は低いと考えられています。
なお、水分は人間の体の大部分を占めているため、水分補給は生命の維持に欠かせません。水道水は日常的な選択肢の一つです。
水道水をおいしく飲む方法

水道水は安全性が確保されていますが、前述したカルキや金属などの影響で、においや味に違和感を覚える人もいます。そこで、水道水を飲みやすくする方法を紹介します。
煮沸してから飲む
水道水を沸騰させると残留塩素が抜けやすくなります。独特のにおいが軽減される可能性があるので、長めに沸騰させてから飲むのがおすすめです。
浄水器を設置する
浄水器は、水道水をフィルターでろ過して、残留塩素や金属類などを取り除いてくれる装置です。蛇口直結型やポット型などさまざまなタイプがあり、除去対象や性能は製品ごとに異なるため、比較して選んでみてはいかがでしょうか。
水道水以外の水の摂取方法

水道水は安全性が確保されていますが、それでも不安や違和感がある場合は、ほかの飲用水を選ぶ方法もあります。生活スタイルや目的に応じて検討してみましょう。
ペットボトルのミネラルウォーターや天然水
市販のミネラルウォーターや天然水は、さまざまな店やインターネットなどで販売されており、手軽に入手しやすい点が特徴です。採水地や成分の違いによって味わいに差があり、種類も豊富なため、飲み比べて好みに合うものを探すのもよいでしょう。
ウォーターサーバー
ウォーターサーバーは、水やお湯をすぐに利用できる設備として家庭やオフィスなどで導入されています。一方で、設置スペースやボトル交換が必要なところが、人によっては難点かもしれません。
水素水
水素を溶け込ませた「水素水」という水も注目されています。水素には抗酸化作用が期待されていることから、健康や美容を気にする人々から注目を集めている飲用水です。単なる飲み水としてだけでなく、セルフケアの一つの手段として取り入れる方法もあります。
自分に合った水を選ぼう

水道水には、水以外にもミネラルや残留塩素、金属類など多様な成分が含まれていることが特徴です。ただし、水質基準に基づいて厳重に管理されており、ろ過や殺菌といった過程を経て、日常的に利用できてそのまま飲める品質として提供されています。
とはいえ、地域や水道管の状態などによって、水道水のにおいや味に違和感を感じることがあるのも事実です。どうしても気になる場合は、水道水を飲みやすくする工夫やほかの飲用水という選択肢もあるので、自分に合った水を探してみましょう。
