水素水とは?効果は?ただの水?科学的根拠に基づいた正しい知識と選び方を徹底解説
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「水素水って、一時期ブームになったけど実際どうなの?」「体に良いと聞くけれど、なんだか怪しい…」そんな風に感じていませんか?情報が溢れるなかで、何が真実なのか分からなくなってしまいますよね。
この記事では、水素水に関する科学的な知見や公的機関の報告に基づき、「水素水とは何か?」という基本から、巷でささやかれる疑問まで、一つひとつ丁寧にお答えします。
この記事を読めば、あなた自身が納得して、自分に合った水素水との付き合い方を見つけられるはずです。
そもそも水素水とは?「ただの水」と何が違うの?

「水素水」と聞くと、特別な成分を持つ水というイメージがあるかもしれません。しかし、基本は「水」であることに変わりありません。
では、水素水と「ただの水」は、一体何が決定的に違うのでしょうか。その最も根本的な違いについて、製品を選ぶ上で知っておくべき大切なポイントとして解説します。
水と水素水、決定的な違いは「水素分子」
私たちが普段飲んでいる水は、化学式では「H₂O」と書きます。これは「水素原子」2つと「酸素原子」1つが結合したものです。一方、「水素水」とは、このH₂Oの中に、気体である「水素分子(H₂)」が溶け込んでいる状態の水を指します。
少し難しく感じるかもしれませんが、炭酸水をイメージすると分かりやすいでしょう。炭酸水は、水(H₂O)に二酸化炭素(CO₂)という気体が溶け込んでいます。水素水も同じように、水(H₂O)に水素(H₂)という気体が溶け込んでいるのです。
溶け込んでいる水素分子は非常に小さく、ペットボトルのような一般的な容器は容易に通り抜けてしまう性質があります。つまり、時間が経つと容器の中から水素が抜けて、水素水としての特徴を失ってしまいます。。
国民生活センターの報告の意味は?製品選びが大切な理由
過去に、国民生活センターが市販の水素水関連商品について調査をおこなったことがあります。その結果、一部の商品でパッケージに表示されているほどの水素濃度が検出されなかったり、そもそもほとんど水素が含まれていないケースが報告されました。
この報告をもとに「水素水は嘘」と思う人も少なくありません。しかし、この調査結果は「水素水は意味がない」ということではありません。
「販売されている製品の品質にはばらつきがあるため、消費者はしっかりと製品を見極める必要がある」ということを示しています。
だからこそ、信頼できるメーカーの製品を選び、正しい知識を持つことが非常に大切です。
水素水に期待されることとは?研究でわかってきた可能性

水素水は、なぜこれほど注目を集めているのでしょうか。それは、水素分子が私たちの体内で発揮するとされる「抗酸化作用」への期待があるからです。
ここでは、現在どのような分野で研究が進められているのか、その可能性について、法律を遵守しながら客観的な情報に基づいて解説します。
美容やエイジングケアへの関心
私たちの体は、呼吸によって酸素を取り込む際、その一部が「活性酸素」という物質に変化します。活性酸素は体内で増えすぎると細胞を傷つけ、肌のシミやシワといった悩みや、様々な不調の原因になるといわれています。
水素分子は、体に悪影響を及ぼす特定の活性酸素に働きかけ、無害な水に変える性質があるのではないかと研究が進められています。
引用元
【水素ガス吸引による美肌効果を確認】日本香粧品学会誌に論文が掲載されました
水素分子の生理作用と水素水による疾患防御
この働きによって、若々しさを保ちたい方や、美容に関心が高い方々から注目を集めているのです。ただし、その美容効果についてはまだ研究段階であり、今後のさらなる解明が待たれます。
日々のコンディション維持や運動後のケア
美容面だけでなく、日々の健康維持や運動時のパフォーマンスサポートという観点からも、水素の研究は進められています。体を動かす方や、毎日を元気に過ごしたいと考える方にとって、コンディションを整えることは非常に重要です。
一部の研究では、運動後の疲労回復に関する可能性も示唆されていますが、まだ研究データが十分とはいえず、今後の研究が期待される分野です。
トップアスリートの中にも、コンディショニングの一環として水素を取り入れている例もあり、その可能性に注目が集まっています。
引用元
鹿島アントラーズユース(U-18)を対象とした臨床試験を実施 水素ガス吸引により選手の脳機能の変化を確認アスリートのパフォーマンス向上に有効的であることが判明
「病気が治る」などの表現は法律違反の可能性
「〇〇病が治る」「飲むだけで痩せる」といった表現を見かけることがあるかもしれません。しかし、日本では、認可されている医薬品以外に医薬品的な効能効果を表記することは禁止されています。
実際に水素水の効果として疾患の治癒や予防をうたった過大広告表示が問題となり、過去には消費者庁から景品表示法違反として措置命令が出された事例もあります。
現時点では、水素水を飲むことで特定の病気が治療できるという十分な科学的根拠は確立されておらず、特定保健用食品(トクホ)などに認定されたケースもありません。
あくまでも水素水は、日々の健康的な生活をサポートする一つの選択肢として捉えることが大切です。
後悔しない水素水関連商品の正しい選び方

水素水に興味を持っても、市場には様々なタイプの商品があり、どれを選べば良いか迷ってしまうかもしれません。
ここでは、後悔しないために知っておきたい商品の種類と、選ぶ際の重要なチェックポイントを具体的にお伝えします。
主な4タイプを比較、最適な選択肢は何か
水素水関連商品は、大きく分けて4つのタイプがあります。それぞれのメリットとデメリットを理解し、ライフスタイルに合ったものを選びましょう。
| 種類 | メリット | デメリット |
| パッケージ製品(アルミパウチ等) | ・初期費用が不要
・外出先でも手軽に飲める ・必要な量だけ購入できる |
・1本あたりの費用が高い
・ゴミが出る ・開封すると水素が抜けやすい |
| 水素水生成器(据え置き/携帯型) | ・長期的に見ると費用対効果が高い
・できたての高濃度水素水が飲める ・ゴミが出ない |
・初期費用が高い
・維持費がかかる ・設置スペースが必要(据え置き型) |
| スティックタイプ | ・比較的安価で始めやすい
・持ち運びに便利 |
・水素が発生するまでに時間がかかる
・濃度が不安定になりやすい ・メーカーによって成分のバラツキが大きい |
| サプリメント | ・場所を選ばず手軽に摂取できる
・持ち歩きやすい |
・水を飲むことによる水分補給はできない
・体内で水素が発生する仕組みや濃度が製品により様々 |
家族で毎日継続的に飲みたい方や、水素水入浴をしたいという場合は、長期的な費用対効果と、いつでも新鮮な水素水が飲めるという点で「水素水生成器」が最も合理的な選択肢と言えるでしょう。
チェックポイント①:信頼できる「水素濃度」の表示か
水素水を選ぶ上で最も重要なのが「水素濃度」です。濃度は「ppm」という単位で表され、常温1気圧での水素飽和濃度は約1.6ppmとされています。
一般的に0.8~1ppmあれば十分な濃度とされています。封入時に圧力を掛けることで1.6ppm以上の濃度を表示している製品もあります。しかし、開栓して常圧になった場合、すぐに濃度が1.6ppmまで下がってしまうので注意が必要です。
また、ただ高い数値が書かれているだけでは十分ではありません。その数値がいつ測定されたものなのかが重要です。生成時と出荷時では、水素が抜けて数値が変わっているケースがあるからです。
さらに、信頼できる第三者機関によって測定されたデータが開示されているかどうかも、メーカーの信頼性を判断する上での大切なポイントになります。
チェックポイント②:安全性は確保されているか
水素水生成器の多くは、電気分解という方法で水素を発生させます。このとき、製品によっては、水素だけでなく、オゾンや塩素といった不要な副生成物がわずかに発生する可能性も指摘されています。
安全な製品を選ぶためには、こうした副生成物を除去する技術が採用されているかを確認することが重要です。
毎日口にするものなので、メーカーの公式サイトなどで安全性に関する技術的な説明がしっかりとなされているかを確認することをおすすめします。
なぜ「できたて」が重要なのか?水素水生成器という選択肢

これまでに、水素は非常に小さく、容器から抜けやすい性質を持つことをお伝えしてきました。この課題を解決し、水素の効果を引き出すための最も確実な答えが、「できたての水素水を飲む」ことです。
ここでは、なぜ水素水生成器が最適な選択肢なのかを、さらに詳しく解説します。
最も確実な、水素が抜ける前に飲むというシンプルな答え
水素水は生成されてから時間が経つほど、または開封した瞬間から、水素が空気中に抜けてしまいます。
水素の持つ可能性を活かすためには、水素濃度が最も高い状態で飲むことが理想的です。
水素水生成器があれば、飲みたいときに、ご家庭で水素水を生成でき、「水素が抜けてしまう前」という最も良いタイミングを逃すことなく、いつでも新鮮な水素水を飲むことができるのです。
これは、他のどのタイプの製品にもない、生成器ならではの大きなメリットです。
長期的な費用対効果
毎日500mlの水素水を飲むと仮定して、費用を比較してみましょう。例えば、1本200円のアルミパウチ製品を毎日飲むと、1ヶ月で約6,000円、1年間で72,000円の費用がかかります。
一方、水素水生成器は初期費用こそ15~20万円程度かかりますが、一度設置すれば、あとはわずかな電気代と水道代、カートリッジなどの消耗品だけで済みます。メーカーにもよりますが、一般的には1日30L程度の水素水を生成しても、月間のコストはわずか数十円程度です。
利用が長期化し、使用量が増えるほど、ランニングコストが抑えられます。毎日飲む習慣を考えるなら、生成器は非常に経済的な選択と言えるでしょう。
毎日の水分補給を手軽にアップデート
とはいえ、水素水生成器を設置して、毎回水を汲むのは大変だというイメージがあるかもしれません。しかし、水素水がある生活は、特別なことではありません。いつもの水分補給を、ボタン一つでより質の高いものへと手軽に「アップデート」する、新しい生活習慣です。
朝の一杯、仕事中のリフレッシュ、運動後の水分補給など、生活のあらゆるシーンで、いつでもできたての水素水があなたのそばにあります。
また、水素が抜けにくい専用のボトルを使えば、マイボトルに水素水を入れて手軽に持ち歩けます。
正しい知識に基づき、日々の生活に水素水を取り入れよう

この記事では、水素水とは何か、その科学的背景から正しい選び方までを解説してきました。
水素水は、その効果に関する研究が今も進められている発展途上の分野です。「必ず〇〇に効く」といった魔法の水ではありませんが、私たちの健康維持をサポートする可能性を秘めていることも事実です。
大切なのは、溢れる情報に惑わされることなく、この記事で紹介したような正しい知識をもとに、信頼できる製品を選ぶことです。
そして、過度な期待をするのではなく、バランスの取れた食事や適度な運動といった日々の健康習慣にプラスする形で、上手に取り入れていくことが望ましいでしょう。
