水素水を水筒に入れて持ち歩いても大丈夫?保存のポイントと安全に飲むための注意点
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水素水を日常的に取り入れている方やこれから試してみたい方にとって、水素水を持ち歩く方法は気になるポイントではないでしょうか。水素水は鮮度が重要で、水素の濃度が下がると期待される健康効果も弱まってしまいます。また、水筒などで持ち歩く際には衛生面にも注意が必要です。
この記事では、水素水の濃度を保つための保存方法や持ち歩き方、安全に飲むための衛生管理のポイントなどについて解説します。水素水の効果を最大限に引き出しつつ、安心して持ち歩きたい方はぜひ参考にしてください。
水素水を水筒に入れても濃度は持続する?

水素水は持ち歩いても効果が保たれるのかという点は、多くの方が気になるところでしょう。実際、水素は非常に抜けやすく、保存する容器の素材や構造によって濃度の維持に大きな差が出ます。
ここでは、水筒やその他の容器で水素水を持ち運ぶ際に、濃度が持続するかどうかを見ていきましょう。
保存容器の素材・構造によって水素の保持力は大きく異なる
水素は非常に小さな分子であるため、一般的な容器では短時間で抜けてしまう性質があります。特に紙コップやプラスチック製の開放型容器では、数十分のうちにほとんどの水素が失われてしまうという分析結果が出ています。
一方で、アルミパウチや密閉性の高いステンレスボトルなど、気体の透過を抑える設計がなされた容器では、水素の保持率が高くなる傾向にあります。特にアルミパウチでは、8時間経過後でも水素濃度にほとんど変化は見られなかった、という結果も報告されています。
金属容器でも水素は透過する可能性がある
密閉性の高い金属製の水筒なら水素が抜けにくいと思われがちですが、実はそうとも限りません。水素は極めて小さな分子であるため、金属の内部構造のわずかな隙間を通り抜けてしまう可能性があります。
九州大学の研究機関による高温・高圧下での実験では、密閉された金属容器内の水素が時間とともに外部へ透過し、最終的に真空状態に近づいたという結果が出ています。これは特殊な条件下での実験ではあるものの、常温でも長時間保存すれば、金属容器から徐々に水素が失われる可能性を示唆しています。
水素は揮発性が高いため、常温保存でも徐々に濃度が低下する
水素は非常に揮発性の高い分子であるため、持ち歩く時間が長くなるほど水素濃度は徐々に減少してしまいます。
特に、水素水を入れた容器の蓋を頻繁に開け閉めすると、そのたびに水素が空気中へ逃げてしまうため、濃度の低下が早まる原因となります。また、気温が高い環境や直射日光の当たる場所では、水素が抜ける速度がさらに速くなると考えられます。
水素の揮発は時間の経過と密接に関係しており、数時間の持ち運びでも効果が弱まるリスクがあることを理解しておきましょう。
飲む直前に生成」する方が効果的という臨床実験も
水素水は時間の経過とともに水素濃度が低下しやすいことから、飲む直前に新鮮な水素水を用意することが効果を維持する上で重要とされています。
慶應義塾大学の動物実験でも、「飲用直前の水素量」が健康効果に大きく影響することが確認されました。この研究は、水素水をできるだけ新鮮な状態で摂取することが、その効果を最大限に引き出すポイントであることを示しています。
したがって、時間の経過によって水素が抜けた状態で飲むよりも、飲む直前に新たに生成した水素水を摂取することが、より効果的であると言えるでしょう。こうした実験結果は、水素水の保存や持ち運びにおいても「濃度維持」の重要性を示唆しています。
引用元
Heliyon|Pharmacokinetics of hydrogen after ingesting a hydrogen-rich solution: A study in pigs
水素水の濃度と効果の関係を理解しよう

水素水を効果的に摂取するには、濃度が非常に重要なポイントとなります。水素水に含まれる水素の量によって、体内での抗酸化作用や健康効果に違いが生じるためです。
ここからは、水素水の濃度について見ていきましょう。
水素濃度はppmで表される
水素水の水素濃度は「ppm(parts per million)」という単位で表されます。ppmは水中に含まれる水素の割合を示す単位で、1Lの水に1mgの水素が溶けている場合は、1.0ppmとなります。
常温・常圧下での水素水の溶存限界は約1.6ppmとされ、この濃度を超えることは難しいとされています。高い濃度の水素水は、体内での抗酸化作用がより期待されるため、濃度が効果の目安として重要視されています。
保存環境で濃度はどれくらい変化する?
水素水の濃度は保存環境によって時間経過とともに変化します。例えば、常温で密閉容器に保存しても、数時間で約10~20%の水素が失われるとされます。また、密封された容器であっても、開封後は水素が急速に抜けるため、できるだけ早く飲むことが大切です。
さらに、冷蔵保存や遮光性の高い容器を使うと、水素の揮発を抑えられ、濃度を比較的長く維持できるでしょう。
引用元
独立行政法人国民生活センター|容器入り及び生成器で作る、飲む「水素水」-「水素水」には公的な定義等はなく、溶存水素濃度は様々です
水素水濃度を保ちながら持ち歩く方法

水素水を持ち歩く際、水素濃度をできるだけ保つためには「専用容器の使用」「直前生成」「保存時間の制限」が重要なポイントです。それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
専用水素ボトルやパウチ製品の使用
市販されているアルミパウチ型の水素水は、酸素や水素を通しにくい特殊な素材で作られており、水素が抜けるのを効果的に抑えることができます。また、持ち運びに適した専用の水素ボトルも人気で、ステンレス製や特殊加工プラスチック製など、水素の揮発を防ぐ素材が使われています。
これらの容器は密閉性が非常に高く、水素濃度を比較的長時間保つことが可能です。
特に外出先で水素水を飲みたい場合は、こうした専用容器を活用することで、より効果的に水素を摂取できます。
水素水生成器で直前に作るという選択肢
家庭用や携帯用の水素水生成器を利用する方法は、水素水を効果的に摂取する上で最も理想的な選択肢です。これらの生成器は、水に直接水素を溶かし込むことで、飲む直前に新鮮な水素水を作り出します。
特に携帯用生成器はコンパクトで持ち運びしやすく、外出先や仕事場などどこでも気軽に新鮮な水素水を作ることが可能です。
水素は時間とともに抜けやすいため、生成後すぐに飲むことで最大の効果が期待できるでしょう。
長時間の持ち歩きには向かない
水素水は生成直後から徐々に水素が抜け始めるため、基本的に長時間の持ち歩きには向いていません。時間が経つほど水素濃度が低下し、せっかくの効果が薄れてしまいます。
特に直射日光や高温の環境にさらされると、水素の揮発はより早く進みます。そのため、外出時にはできるだけ短時間で飲み切ることが推奨されます。冷暗所での保存や専用容器の使用は濃度保持に役立ちますが、長時間の持ち歩きには限界があることを覚えておきましょう。
水素水を水筒で持ち歩く際の衛生・安全上の注意点

水素水を水筒で持ち歩く際には、衛生面と安全面に注意が必要です。適切な管理を怠ると雑菌の繁殖や容器の劣化が起こる可能性があるため、正しい保存方法や洗浄が重要となります。
ポイントを押さえて安全に水素水を楽しみましょう。
長時間保存は雑菌の繁殖リスクがある
水素水に限らず、水分を長時間水筒に入れて常温で持ち歩くと、雑菌が繁殖しやすくなります。特に夏場や高温環境では菌の増殖リスクが高まるため注意が必要です。
また、長時間放置すると水筒内部の素材やパッキンに悪影響を及ぼす可能性があり、劣化や臭いの原因となります。そのため、水素水を持ち歩く際は保存時間をできるだけ短くすることが望ましいです。
水筒の洗浄と乾燥を徹底する
水素水を入れた水筒は、使用後に毎回しっかり洗浄し、完全に乾燥させることが重要です。特に蓋やパッキンの内側は汚れや水分が溜まりやすく、腐敗や異臭の原因となります。
洗浄には中性洗剤だけでなく、重曹やクエン酸、水筒専用の洗浄剤を使うとより効果的です。清潔な状態を保つことで、雑菌の繁殖を防ぎ、安全に水素水を持ち歩けます。
水筒選びと保存方法で水素水の効果を最大限に引き出そう

水素水を持ち歩く際は、濃度をできるだけ維持しながら衛生面にも配慮することが大切です。
まず、水素が抜けにくい、密閉性の高い専用ボトルやアルミパウチなどの容器を選ぶことが効果の鍵となります。また、家庭用の水素水生成器を使って飲む直前に新鮮な水素水を作るのもおすすめです。
長時間の保存や持ち歩きは、水素濃度の低下や雑菌繁殖のリスクがあるため、できるだけ早く飲み切り、使用後は水筒を丁寧に洗浄し乾燥させましょう。
こういったポイントに気をつけ、水素水の抗酸化作用や健康効果を最大限に引き出し、安全に楽しんでみてはいかがでしょうか。
